算命学:七殺(ななさつ)について
算命学:五行の相剋比について

七殺の解説に入る前に,まずは算命学でも重要な五行の相剋比についておさらいしましょう。
相剋比とは,相生・相剋・比和の関係です。相生とは生じ・生じられる関係です。相剋とは剋し・剋される関係です。比和は同質の関係です。算命学ではとても重要で,そして基本的な考え方です。
二つの五行の間には相剋比の関係性が必ず存在します。勝ったり負けたり,あいこだったり。じゃんけんのグー・チョキ・パーみたいなものだと思うと分かりやすいかもしれません。石ははさみに勝ちますが,紙には負けます。はさみは紙に勝ちますが,石に負けます。紙は石に勝ちますが,はさみに負けます。
相生関係
- 木生火(木が燃えて火を生じる)
- 火生土(火が枯れて土となる)
- 土生金(土が固まり金となる)
- 金生水(金が水を生じる)
- 水生木(水が木を育てる)
相剋関係
- 木剋土(木は土より養分を吸い取る)
- 火剋金(火は金を溶かす)
- 土剋水(土は水を塞き止める)
- 金剋木(金・刀は木を切る)
- 水剋火(水は火を消滅させる)
比和の関係
- 木-木
- 火-火
- 土-土
- 金-金
- 水-水
七殺とは

相生・相剋・比和の関係性を理解したうえで,七殺の解説に移ります。
七殺は「ななさつ」と読みます。陽なら陽・陰なら陰の相剋は互いに反発しながらの相剋となるため,相剋の中でも特に強い相剋となります。
七番目のものに剋されるときが,この強い相剋になります。この七番目のものに剋される相剋のことを七殺と言います。
上図の例であれば,同じ陽干同士で庚(金)剋甲(木)となり,金が木を相剋しています。庚も甲も陽干同士であるため,この相剋は七殺になります。七番目に剋されるときが七殺となります。上図では甲から始まっていますが,どこから始まっても構いません。始めのものを1として,7番目に剋されるときが七殺となります。
七殺されるとその干の性質が壊れたり,強く出せなくなります。
十干の七殺まとめ

上図は日干の「甲」が年干と月干の「戊」を七殺している状態です。木剋土の関係性が成り立っています。
以下に,十干の七殺をまとめます。何れの十干も,何か他の十干に必ず剋されます。強い相手がいれば,弱い相手もいるということです。
- 陽木性:甲 剋 戊
- 陰木性:乙 剋 己
- 陽火性:丙 剋 庚
- 陰火性:丁 剋 辛
- 陽土性:戊 剋 壬
- 陰土性:己 剋 癸
- 陽金性:庚 剋 甲
- 陰金性:辛 剋 乙
- 陽水性:壬 剋 丙
- 陰水性:癸 剋 丁
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干支には表干支と裏干支があります。普段用いるのは専ら表干支です。裏干支についての知識も持っておくと幅が広がります。
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とても分かりやすい解説でした。イラストがあるので理解が進みます。